いつも、考えちゃうんだけど。
あなたのは、もっともっと、考えちゃう。どうすれば、いいのかなぁ?
年に一度の
小さく小さく、ため息を吐いて。
彼女は視線を、俯ける。
それに一早く気づいたのは、そばにいた友人で。
「どうしたの?」
問われてもやっぱり、彼女は曖昧に、笑うだけで。
明確な答えを口にせずにいたのだけれど。
「いいわよ、べつに。どうせ、葉月くんのことでしょ?」
言い当てられて、笑みを固めて。
彼女は小さく、うん、と首を上下に動かした。
そんなに、彼のことばかりを考えているかと聞けば。
必ず、肯定されることは、目に見えているから。
彼女は苦笑して。
「誕生日がもうすぐだなーって」
「…そういえば、そうね」
「プレゼント、どうしようかなーって」
「聞いてみたら?」
「………」
「?」
「あのね?」
「…ええ」
「お店に行っても、珪くん、ほしいもの、ないみたいで」
「……」
「スタッフさんたちも、そういうの、聞いてないんだって」
「……難しいわね」
「うん」
弟も、それとなく聞いてくれているらしいのだけれど。
はっきりとした答えは、聞けてないと、言っていたから。
だからこんなにも、悩んでしまっていて。
友達の時も。
家族の時も。
いつもいつも、どうしようと悩むけれど。
どうすればいいかな、と、考え込むのだけれど。
彼の時は、特別。
一番大事だし。
一番、大切な人だから。
考える時間は、多くて。
悩む時間も、多くて。
悩む事柄も、多くて。
どうしようという、そればかりが、頭の中を過ぎって。
「帰りに寄る?」
「うん。そうだね。一緒に帰る約束してるけど…」
「彼の方が、授業、一時間分、多いんでしょ?」
「うん…。だから、その待ち時間にでも……」
「ええ」
でも、その調子だと、今日も決まらなさそうね。
その言葉にも、また苦笑を零して。
彼女は腰を上げる。
その日までに、決めればいいこと。
そうは、思うけれど。
頭の中は、どうしようというそれで、いっぱいになって。
彼女はもう一度、小さく息を吐いていた。
END
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